こんにちは!3姉妹ママです。
本当の意味での頭の良い子を目指し、遊びを主体とした知育を行っています。
幼児教室や本、自身の経験から得た知識を元に、おすすめの知育玩具、その知育効果、声掛け、遊ぶ時に意識するポイントをお伝えしています。
今回は、5歳から今もずっと取り組んでいる、抽象化能力⇔具体化能力を鍛える声掛けについて解説します。
記事の前半では抽象化能力と具体化能力について少し小難しく説明しているので、具体的な声掛けのみ知りたい場合は、目次より記事後半に飛んでください。
抽象化能力と具体化能力とは?
抽象化能力というのは、具体的な物事から特徴を取り出し、概念に置き換えることです。
例えば、「鉛筆、ボールペン、マーカー」を抽象化すると「書くもの」になります。さらに、「書くもの、消すもの、書かれるもの」を抽象化すると「文房具」になります。
具体化は、その反対の思考方法です。
「文房具」を具体化すると「書くもの、消すもの、書かれるもの」。さらに「書くもの」を具体化すると「鉛筆、ボールペン、マーカー」になります。
また、抽象化は様々な切り口で行うことができます。今回の例で言えば「水性の物」や「色のついてるもの」など、異なる物事の中から様々な視点で特徴を取り出し共通点を見つけ、グループにまとめる能力を抽象化能力と言います。
この抽象化と具体化を自在に行うことができると、1つの物事を複数の物事に応用することができ、非常に地頭が良い人になるのです。
抽象化能力はなぜ必要か?
近年、ビジネスシーンで役立つ思考方法として、具体化と抽象化について取り上げられることが多くなりました。これは、AI時代に移り変わりつつある今、学歴ではなく本当の意味での頭の良さ=地頭の良さが求められているからでしょう。
抽象化能力で大事なポイントは、その時々に応じた適切なレベルで抽象化⇔具体化を自在に出来るか、という点です。
先ほどの例で言いますと、「ボールペン持ってきて!」と頼まれた時に、抽象化ができない人はボールペンがない場合その頼みに応えることができません。
一方で適切なレベルで抽象化ができる人は、ボールペンがない場合でも「ボールペン=書くもの」と解釈して鉛筆を渡すことができます。
しかし、抽象化のレベルを上手く使いこなせない人は「ボールペン=文房具」と解釈してメモ用紙を渡してしまい、その頼みを叶えることができなくなってしまうのです。
これは例え話なのでそれくらいわかるでしょうと思われるかもしれませんが、抽象化のレベルをその時々に応じてコントロールすることは非常に大事なポイントなのです。
抽象化能力のメリット①理解力が高まる
算数の問題で、同じ問題にも関わらず、文章や数値が変わっただけで正答できなくなってしまう子が多くいます。この子たちは抽象化ができていないので、問題の要素を取り出すことができないのです。そのため、成績を上げるためには膨大な量の知識を暗記して、膨大な量の問題をこなすしかないのです。これには途方もない時間がかかる上に、覚える量が多いため忘れやすく本物の知識にはなりづらく、さらに社会に出た時の本質的な頭の良さにはつながっていきません。
一方で、抽象化と具体化を自在に行うことができると、1つの物事を複数の物事に応用することができます。まさに一を聞いて十を知る状態です。そのため、ある程度の基本的な知識を身につけるだけで様々な問題も解けるようになるのです。
抽象化能力のメリット②発想力が高まる
抽象化と具体化を自在に行うことができると、1つの物事を複数の物事に応用することができると言いました。抽象化して共通項を抜き出すことができるようになると、ある分野での発見や上手くいっている事例やアイディアを、全く異なる分野に転用する発想力が高まるのです。
大成功している本物の実業家は、別の分野にいっても大抵成功を収めます。これも、抽象化⇔具体化を自在に操る能力を持っているからと言うことができるでしょう。
抽象化能力のメリット③コミュニケーション力が高まる
抽象化と具体化を自在に行うことができると、相手に応じて話の粒度を設定することができます。わかりやすく例え話を使って説明したり、議論をまとめて話したり、自然とコミュニケーション力が高い人物になることでしょう。
幼児期に抽象化能力を鍛えるおすすめの方法
「つまり?」「たとえば?」の声掛けを多用する
以上述べてきたように、幼児期から抽象化能力と具体化能力を訓練しておけば、試験勉強においても、ビジネスシーンにおいても、人間関係においても、役立つ一生の財産になることでしょう。
そんな抽象化能力と具体化能力を鍛えるおすすめの声掛けは、「つまり?」「たとえば?」です。
「つまり?」の次に来る言葉は抽象化された言葉になります。「たとえば?」の次に来る言葉は具体化された言葉となります。
親が話している中で「つまり」「たとえば」を多用するのはもちろん、子供の話の中でも、「つまり?」「たとえば?」と意識的に相槌を打ってあげることで、抽象化⇔具体化する能力が自然と鍛えられていきます。
「抽象化&具体化クイズ」でゲーム感覚で能力を鍛える
普段の会話の中に入れるのが難しい場合は、クイズ感覚で遊ぶのもおすすめです。
「ぞう、しまうま、きりん。つまり何?」と出題し、答えてもらうのです。この場合、正解は「哺乳類」でも、「草食動物」でも、「動物園にいる動物」でも、「4足歩行」でもOKです。正解が山ほどあるので、できるだけ複数の人で行うと新たな切り口が見つかり思考の幅が広がるのでおすすめです。
子供に出題してもらうのも非常に脳が鍛えられるので、交互に出題するとよいでしょう。
また、反対に「草食動物、例えばなに?」というように、具体化するゲームもやってみてくださいね。
抽象化するレベルを意識させる
ある程度抽象化する能力が育ってきたら、今度は抽象化するレベルにも意識を向けさせるようにしましょう。
例えば、「カラス、すずめ、インコ、鳥。仲間外れはどれ?」という問題を出すのです。「鳥」だけ抽象化のレベルが違うのはわかりますよね?
子供にとっては「全部鳥なのに、なんで鳥だけ仲間外れなの?」と理解が進まない場合があるので、写真のように抽象化レベルの絵を描いてあげて根気強く教えてあげましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
抽象化能力と具体化能力は大人になってからもずっと必要な重要な能力になります。一時行うだけではなく、5歳頃からずっと意識的に抽象化と具体化に触れるようにしましょう。
意識するだけで今すぐ簡単にできる知育遊び。
ぜひ、取り入れてみてください!
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